製品全体の“動き”を
イチから開発できる。
それが当社の醍醐味。

転職の決め手ものづくりの実感を求めて転職を決意

前職では航空機エンジンの電装設計を担当していたのですが、新規開発の業務はほとんどなく、大物の製品であることもあって実際の製品に触れる機会も少ない環境でした。エンジニアになった理由はものづくりをしたかったからですが、そういった環境だったためか少し物足りなさを感じていました。そんな中で関わっていたプロジェクトが一段落つきそうなタイミングがあったため転職エージェントに登録してみたところ、ヤマハモーターパワープロダクツの存在を知りました。
転職のときに希望として伝えたのは、できればソフトウエアに関わりたいこと、作った製品が動いているものを直に感じられること、そして新規開発に取り組めることでした。反対にそれ以外の希望はあまりなく、独身だったこともあり勤務地は日本全国のみならず海外でもいいという条件を出したくらいです。
最終的に当社を選んだときには、一般ユーザーの手に触れる製品を製造しているということが決め手になりました。自分が携わった製品が特定の場所・相手だけではなく、さまざまな人に社会で広く使ってもらえる方が私の思い描くものづくりに近かったからです。
一方でヤマハという歴史のあるイメージから当初は少し堅苦しい会社なのかなと思っていましたが、選考が進む中で意外と自由な空気を感じられたことも、当社を選ぶきっかけになりました。入社後実際に働いてみても仕事の進め方は自主自律的にできていますし、意見を自由に述べることができる環境なので、責任をもって開発を進めることに不自由さはありませんでした。入社直後は電装の仕事をしていましたが、現在は希望していたソフトウエアの仕事もさせてもらえており、転職時に希望していたすべてのことが最終的に叶っています。

私の担当車両制御ユニットのソフトウエア開発

現在は、当社で製造しているLLV（Low speed & Light Vehicle）の制御に関わる、ソフトウエア開発グループのリーダーをしています。当社のLLVは四輪車としてはかなり小さな部類に入る車両ですが、クローズド環境での完全な自動運転を実現しているモデルもあり、制御領域は多岐にわたります。そのため、モーターやブレーキの出力を操作して車速を制御したり、誘導線に沿ってハンドルを切るといった基本的な車両制御から、各種センサ入力・通信から総合的に判断して決められたパターンで走行したり、車両を安全に停止したりするような統合的な車両制御システムまで、幅広く開発を行うのが特色です。
組織も製品も比較的規模が小さいので、製品全体の仕様づくりに参加できる点も技術者としては大きな魅力だと感じています。担当領域が車両全体に関わることが多いですし、要求される仕様にただ従うのではなく仕様を自分たちで決めることも求められるので、自分たちで考えた結果がそのまま実際の製品の“動き”そのものになっていくからです。
前職と転職直後は電装系の業務をしていましたが、ソフトウエア開発業務をするようになってからもハードウエア関連の知識がとても役立っています。ソフトウエア開発といってもコントローラから車両まで実際に動かすので、設計開発のどんな領域の経験でも生かすことができるのではないかと思っています。
そして、どんな業務でもいえることですが、基本的なコミュニケーションスキルは多くの場面で必要とされていると感じますね。